フランス・ヨーロッパ BtoB営業拠点開設

手がかりゼロの国でプッシュ営業・成約体験

売り文句


「売り文句」は、業界用語では、USP(ユニークセリングプロポジション)と呼ばれたりします。お客さん目線から見た競合他社にはない御社独自の売りの提案」と訳されます。

「お客さん目線から見た」がポイントです。売り手の立場・都合から見た、「ウチの商品には、競合他社にはない〇〇〇があります」ではありません。仮に売り手がそうPRしても、お客さんがそのとおりに感じなければ、それはUSPではありません。あくまでも、お客さんが「この商品は独自である」と認識するようになる表現が、USPです。

おびただしい情報が飛び交う昨今のネット社会では、売り文句は、お客さんに、瞬間的に、的確に、力強く伝わるものであることが必要です。そのワンフレーズを、選んでは試し、ブラッシュアップを繰り返します。実に地道で時間がかかる作業です。語彙力・想像力・観察力が要求されます。

海外販路開拓における「売り文句」の良否は、
この商材は、いままでに世界中どこでもみたことがない
お客さんが感動するか、
この1点に尽きます。

「売り文句」が決まれば、それにともない、文章の全体構成、写真、レイアウトなどがかたまっていきます。そして、全体として、首尾一貫した営業資料やダイレクトメール文(DM)ができあがります。

BtoB売り文句の見極め


個人的に、憂慮していることがあります。
我が国では「まず市場調査しましょう」「全部おまかせ」という風潮が蔓延しています。支援業者は、「事業者さんは、値決めやロット決めをしておいてください。あとは、われわれがやります」というスタンスです。

そこで横行しているのは、目の前のBtoC市場調査だけを意識した、テクニックのみの「売り文句決め」。ストーリー性とか、シズル感とか、いう言葉がもてはやされます。「ステキね」というリアクションを引き出すという点では大切ではあるものの、「表面を取り繕っているだけ」という薄っぺらさを感じます。「そこだけをやっている」印象を受けます。

BtoB商材の売り文句に必要なのは、信ぴょう性やリアリティです。それらは、価格やロットと密接にかかわり、それらから滲み出てきます。熱意も必須です。経営者さんの思いと切り離された売り文句などありえません。そこを「全部おまかせ」で切り離しているのでは、テクニックが奏功して「最終消費者(BtoC)で高評価」であったとしても、BtoBで売れないものは売れません。BtoBで要求されるのは、「ステキね」ではなく「売れるのか」です。

売り文句の良否を評価する方法があります。商談申込のチャンスは1回限り、という点に着目することです。つまり、営業資料の配布後、いかに密度の濃い商談が獲得できているか、ひいては成約できているかを調べることです。これが一目瞭然です。

弊社実績をご覧くださいませ。

 

売り文句を導きだす4つのスキル


JEXPOが、BtoB売り文句を導き出せるのは、以下の4つのスキルを兼ね備えているからだと自負しております。

技術営業

JEXPO代表、堺武志は、サラリーマン時代に技術士という国家資格3部門(総合技術監理・建設・上下水道)を取得しています。この資格は、弁護士や税理士ほどの知名度はありません。とはいえ、科学技術・理工系エンジニアの分野では、最高峰の資格です。

サラリーマン時代の25年間は、提案型の技術営業ばかりをやっていました。1〜数枚の技術資料を作成しては、見込客に自ら営業しに行く役回りです。文章は何十回、何百回と書き直し(誇張ではありません)、図表・概念図・フローなどを作り直し、1ページ内のレイアウトを見直します。相手に、瞬間的に伝わるようにするためです。

取引先の大半は自治体でした。そこでは、報告書と呼ばれる資料を最後に納品していました。1冊の報告書は、100〜300ページくらいで、これを1年間に数冊執筆していました。報告書にひながたははありません。1冊の報告書の目次立て・章立てから、起承転結の組み立て、さらには、文中の用語統一などを徹底してやってました。鍛えられています。

ですので、技術営業とその資料作成は、「大好き」ではないものの、他の方ほど苦ではありません。得意か不得意かといえば、悲しいかな、圧倒的に得意です。わかりやすい例で言えば、事業再構築・ものづくり補助金・JAPANブランドなど、補助金申請資料は書き慣れています。

対極的な例を示します。ストーリーが大事だとして、「なんとなく良さげ」な販促資料をよく見かけます。「ステキなパンフ」です。食品やテキスタイルなどの展示会に出展する日本企業のパンフでよく見かけます。そこには、「わたしたちの商材◯◯は、豊かな自然に恵まれた◯◯県◯◯川の流域で生まれ…」とイメージ優先で訴求がされています。フランス人さんは、それを見て「でた!日本の川の名前」と揶揄することがあります。日本人が日本らしさを訴求することは、ごく一部の熱狂的日本ファンを除いては、ほとんど見向きもされないです。そのような認識が無難です。

たしかに、ストーリー性は重要です。しかし、こと海外BtoBでは、まったく優先事項ではありません。より重要なのは、綿密に計算された守備一貫性のある全体構成に、丁寧に選びぬいた的確な単語を駆使し、写真と数字で信憑性を高め、本気度を伝えながら、誤解の生みようのないまっすぐな意思表示をすることです。

つまり、技術営業できる資料をつくることです。

フランス語

そして、JEXPOの強みは、その技術資料の作成・修正するスキルを、英語・フランス語に応用できることです。代表はフランス語検定2級。実務で、フランス人とのネゴシエーションを問題なくこなすレベルです。

御社商材の説明資料の翻訳を発注するときをイメージしましょう。御社は、その資料がフランス語や英語に翻訳された瞬間、実際はどう表現されているのか、悲しいかな、わかりようがありません。

ですから、「どんなニュアンスで表現されているのか」、「フランス人には通じるのか」、「そもそも、そのニュアンスを伝えることに意味があるのか」は、わかりようがありません。翻訳者の裁量まかせです。「こんなニュアンスに書き直してほしい」と依頼すべきなのかさえもわかりません。くわえて、パンフ印刷費用、HP改修費用などを考えると、簡単に再発注もできません。つまり、的を得ているのか判然としない販促資料のまま、営業活動を続けなければなりません。

一方、JEXPOの場合は、フランス語の技術資料の修正も行います。例えば、ダイレクトメール(DM)の配信中に、「いまひとつ相手に伝わってないなあ」と感じることがあります。このような時には、適宜、DMの文面を書き直します。そして、あらためてDMを配信し直し、その開封率・クリック率・返信率などを確認します。そうすることで「相手に響いている」かどうかを確認・修正することができます。テレアポ営業では、インサイドセールストークスクリプトなどと呼ばれるものです。

JEXPOの強みは、技術営業で鍛えたスキルを、フランス語の技術資料の修正作業にも応用できることです。

インサイドセールス(デジタルマーケティング)

フランスという国への市場アクセスは、絵に描いたようなオシャレなものになりがちです。「おフランス」、日本人に共通する強迫観念です。有名シェフ、ハイブランド、有名デザイナー、5つ星ホテル、パリ目抜き通りの現地拠点、ランウエイ、そんな、きらびやかな印象が漂うチャンネルを活用した営業話に誘導されがちです。

一方のJEXPOは、ドブ板営業です。「フランス人建築家リスト30,000人」に片っ端からDMを送る、といった戦略をとります。30,000人のフランス人建築家リストを集められる、というのもなかなか大変だとわかっていただけるとうれしいです。

DM配信前は、まったくどういう反応があるのか予想がつきません。「本当に市場はあるのだろうか?」といつもヒヤヒヤします。実際、DMは、100〜200通くらいに小分けして配信します。最初数回の配信は、クリックされることがほとんどありません。

ところが、DM配信を繰り返す過程で、ごくたまにクリックや返信があったりします。そこで、そのときは深堀りします。クリックしたのは誰かを調べ、HPを探し当ててどんな属性をもった個人か企業か、DMのどの文面・どの写真に反応したか、などについて仮説・検証・修正を繰り返します(ABテスト)。するとだんだんと、感触のよい相手の属性が絞れてきます。ターゲットがだんだんと明確になっていきます。

そして、最後には不思議なもので、上述のハイブランドや有名デザイナーにたどり着いたりします。HPさえもたないような由緒ある隠れ企業を掘り起こしたりすることがあります。商談アポイントがとれる確率が高まります。

このような一連の作業は、体系的・網羅的にアプローチしている感触を得られるので、事業者さんに、満足していただけています。

現場主義

技術士資格などを評価いただき、福岡県北九州市の中小企業支援センターのマネージャー職を6年間拝命していました。ものづくりの街北九州で、ひんぱんに製造現場に足を運びました。計700社の経営者さまの生の声を聞きました。企業の製造と経営の現場については、実際に見聞きして、詳しいと自負しています。

ですので、商材の売価が高いのは、調達する材料へのこだわり、複雑な製造プロセス、手間暇かけた加工などに起因していることを理解します。見込客から「供給可能量を増やせるか?」と要望されたところで、「簡単に製造ラインは増強できない」だろうと知っています。財務諸表を見れば、まとまった海外投資は厳しいだろうと察します。

ですので、理想論だけではなく、現場の事情をふまえた「売り文句」づくりを心掛けています。

良い「売り文句」が売上を伸ばす商材


以下は、良い「売り文句」があれば、売上を伸ばせる商材です。「わが社の商材だ!」とお感じの事業者さまからのお問合せを心よりお待ちしております。

  • 高度な技術性を理解した上での技術営業が必要な商材
  • 製造工程が複雑、製作に膨大な手間ひまがかかっている商材
  • 製造・商流にからむ業界関係者が複雑な商材
  • 購買客と営業相手が異なるなど、取引相手を発見しにくい商材
  • 案件ごとのカスタマイズや1点物受注生産など、越境ECに不向きな商材

 

代表プロフィール